声のお仕事 mimmitのブログ

長野県を中心に活動するフリーのMC・リポーター・ナレーターのグループ。

2019年08月

お盆休みが終わり、ようやく朝晩は涼しい風を感じられるようになりました。
フル稼働だったエアコンもそろそろお休み。
真夏のピークを過ぎると体も心もホッとしますね

さて、今月のテーマは『読書』
本を読むことは好きですが、私は空いた時間にちょこちょこ読むことが苦手。
読んだらその後が気になって仕方がないので、本を読むのはたっぷり時間がある時にしています。

今回読んだ本は湊かなえさんの"母性"
IMG_20190829_182304
湊かなえさんの本はずっしりと重い話が多く、後味良く終わるものばかりでもないのですが、とにかく心理描写が素晴らしい!「絶対にこの登場人物は好きにはなれない」と思っていた登場人物に思わず感情移入してしまったりすることもあり…、自分のまだ知らない感情に出会える気がします。

この作品は作者の、誰もが「母性」を持ち、「母」になれるとは限らないのではないか。幸せな家庭で育ち、いつまでも愛するあのひとたちの子どものままでいたい、庇護され続けたい。「母」であるよりも「娘」であり続けたい、とどまり続けたい。そう思っている女性も、きっといるはず。
という思いから生まれた物語(ミステリー)。

母親は「愛能(あた)う限り大切に娘を育てる」のだが、娘が欲しかったのは無条件の愛。
いつまでも娘でいたい母親。こうとしか生きられない母親に最後まで寄り添おうとした娘。
愛の矛先が最後まで交わることはありませんでしたが、不思議と最後は前向きな展開が期待できそうなところで物語は終わりました。
これも一つの母と娘、家族の形なのかと。全く新しい、「母と娘」の物語でした。


さて、もう一つは初めて読む作家、川村元気さんの"四月になれば彼女は"
IMG_20190829_182445
本のパッケージデザインが美しく、さわやかな物語かと思い手に取りましたが、こちらは想像と全く違う物語でした。
もう愛しているかさえ分からない女性と結婚を決めた主人公に、4月、初めて付き合った元彼女から手紙が届きます。そこから失った恋に翻弄される12カ月が始まる…。
"母性"は愛の矛先が交わらない物語でしたが、こちらは時間とともに愛がなくなる物語でした。
十代の頃の瑞々しい恋は遠い昔の事、結婚して愛が情に変わる時人はどう相手と向き合うのか。
「恋愛がなくなった世界」、それでも人は1人では生きていけない。
絶望の中ラストにほんの少し希望が見えてきたことがこちらも救いでした。

母と娘、夫と妻、何気なく手にした本でしたが自分に置き換えたら…と思うと2冊とも読むのに結構なエネルギーを費やす本でした。
でもこういう本程、読み応えがある、、、と思うのは私だけでしょうか

引き続き、秋の長夜に読む本を探しに本屋巡りをしようと思います。

『天気の子』

先日、7歳の息子と観てきました。
新海誠監督の最新作。

描かれる天気の表情。
美しかったなぁ。

前作の『君の名は』は
主人と見に行き感動しましたが、
時間軸の複雑さが残った事が記憶にあり
子どもには難しいかなぁと思いましたが、
見終わって、息子に、
「わかった?」と聞くと、
「うん。わかったよ。面白かった。
途中泣いちゃった。」


良い作品はいろんな世代に伝わると確信。

また映画見にいきたいな。
2B18A6CD-575F-4E63-975D-F2DA32F9B7AB

夏休み気分にもそろそろ区切りをつけて

9月〜秋の仕事の準備も始めましょう


…という名目のランチミーティングを、美絵ちゃんと。

IMG_2161



ミーティング、というほど仕事の話はしなかったかも?



ランチに選んだのは

IMG_2162

時々無性に食べたくなる グリーンカレー


この奥深い味わいは、家では出せないんですよねー。
今日も安定の美味しさ。

パワーつきました!

IMG_2668

この夏に読みたい本がありました。
9月6日全国ロードショーで公開される
河野裕さんの「いなくなれ、群青」です。


捨てられた人達が集まる謎の島「階段島」
突然ここにやってきて、何故やってきたのかは分からない。
島にはルールがあり、この島から出ることはできない。
この島に来て初めて会う人が
「君は捨てられたんだよ」
「島から出ることはできない」と教えてくれる。
この島から出るには失くしたものを取り戻さなければならない。とも。


しかし階段島での暮らしは何不自由なく、皆平穏に暮らしている。
特別出ようともしていない。
そんな静かな日々を過ごす主人公・七草。
ある人が突然やってきてからざわつき始めて、、、





これは
主人公・七草の幼馴染、真辺が島にやって来てから動き出すストーリーです。




階段島の静けさや穏やかさがファンタジックで心地良く、
そして止まらなくなって夢中で読み続けました。
私はファンタジーの世界が好きです。
頭の中に思い描く静かな世界に安心して浸れるからです。



しかし
それは突然裏切られました!
ページで言うと219p。。。

衝撃的でした。
これって、ミステリーだったの⁉と
ホラーに近い衝撃が走りました



そして
失くしたものを見つけてこの島を出ようとする真辺と
このまま平穏に暮らせればいい七草。
正反対の二人ですが、
お互いに思いやるところもあるし絆を感じるところもありました。
この二人と、二人を取り巻く学校の友人たちも個性的な面子。


果たして失くしたものを見つけるのか、見つけられるのか。
七草と真辺は、、、
心を穿つ青春ミステリ。と本には書いてあります。


物事の本質を捉えた、ただのファンタジーではなかった!
そして奥が深くて理解するのに少し時間がかかります





この本は「階段島」シリーズで全6巻で完結するそうです。
その第1巻が同タイトルのストーリーです。

私は正直、映画の主演である横浜流星さんがきっかけで
この本に出会い、読んでみようと思ったのですが、
この不思議な階段島をまた覗きたくて、第2巻も買いに行きました

この晩夏から9月は階段島シリーズにハマりそうです。


一度ついたイメージは抜けられず、
きっとずっと
七草は横浜流星さんのままで
真辺は飯豊まりえさんのままで
全巻完結まで想像しながら読んでいくことかと思います。
そして
映画の公開も楽しみに待っている今日この頃です。





IMG_2701





このページのトップヘ